Taken By Kan F消えるカーフェリーへ

当地の田子浦港から出ているカーフェリー発着所は、かつてヘドロが大量に溜まっていた潤井川の河口にある。
西伊豆の土肥と田子浦を結んでいる。しかし、今年の三月でここからの運行は廃止になってしまうそうだ。せっかく海がきれいになったのに残念な事だ。
今のうちにできるだけ残しておこうと試写に出るたびに写している。私のレストア記などにも随所に使わせてもらっている。良し悪しはともかく、記録のために撮りためているのだ。

この日は風で休航だった。



海鳥が大量に集まっている。多くはカモメだが鴨などもいる。フェリーの職員や乗客がえさを撒くので完全に 餌付けされている。でもえさをくれる人がいなくなったらこいつらはどうするのだろうか。




これからもフェリーが終わるまで、いろいろ撮りつづけてみようと思う。消えてゆくものを惜しむのは いつの世も同じだと思う。安っぽいセンチメンタリズムではある・・・

コダック・レチナVCに目測の35oフロントコンバージョンを使用し、トライXをノーマルで使用した。



雲が変わった感じで浮いていた。名古屋の方は大雪だそうだ。


セミパール(蛇腹に穴あり)で撮ってみた。まあ結構イメージが伝わると思った。



消え行くフェリーには物悲しいモノクロームが似合うのかもしれない。




* ここからは試写からこちらに回ったC35MFでの撮影だ。


フェリーはもうすぐ消えてゆく。空が青い。ちょっと悲しい。



この日は連休中。久しぶりの運行で車もかなり乗っていた。船は海を渡ってこそ船だと思った。


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アーガスの620カメラ、アルゴフレックスの試写に行ったら、砂利運搬船の若い人が、船を案内してくれた。
このカットは試写と言うより、貴重な記録かもしれない。


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かわいいイギリスの大衆機、エンサイン・フルヴューで撮った港周辺だ。前述のアーガス・アルゴフレックスといっしょに 砂利運搬船にも乗り込んだ。なかなかの色と描写だと思うかいかがだろうか。



シャッター単速、絞りなしでピント目測のカメラでリバーサルを撮ると言うのは冒険だったが、結構まともだ。
このカメラになら満点の出来栄えとしよう。


続けて、同時に撮った鈴木カメラワークスのプレスバンの作品も掲載する。残念ながらフイルムの巻きが緩く、 完全なカットは少なかったが、参考までに。



色としてはやはりタクマーの系統なのだろう。自然な色合いだと思う。

今回いろいろ写して、このフェリーが消えてゆくのは残念だと思う。後二ヶ月で廃止になってしまう。2001 2/1 現在





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