《第二東名高速道路》![]() 飽和状態にある東名高速道路と平行し、より高度の規格の自動車専用道路として建設中。 正式名は『高速自動車国道第二東海自動車道横浜名古屋線』と呼ぶそうだ。 |
この取材のことの起こりは、「先生、第二東名っていつ使えるようになるの」という生徒の一人の言葉がきっかけだ。 そう言えば、ずいぶん前から着手され、用地買収が進んでいるようだ。工事も愛鷹山の裾に新幹線より大きな橋脚が遠望できるから、進んでいるらしい。しかし、国政の場では小泉改革で建設凍結などという声も聞かれる。一体今、どうなっているのか、想像で語りたくないのでこの目で見ようということになった。 |
現状での私なりの結論 |
この道路は作るべきである。理由は、東名高速道路が既に飽和していること、日本の大動脈を補完する道は絶対に必要なこと、国家セキュリティという観点で見ると、静岡県の由比付近に主要幹線が集中しているので、災害やテロに弱いことなどが主な判断根拠だ。 もちろん、道路建設と道路公団を巡る様々な論議は重要である。自然保護に対する配慮も当然だ。しかし、こと静岡県においては、県外車の通過が極めて多く、通過して行く車を捌ききれずに難儀しているのだ。第二東名に反対する人は、現在の東名高速道路を走らないで欲しい。 これは感情論かもしれないが、公共の福祉のために、大切に育てていた畑を売った人たちに、”中止します”は聞こえない。 匿名と言う事で現場の何人かと話をした。政治家の思惑とは異なり、現場は純粋に難しい工事をやり遂げ、みんなに利用されたいと願っていた。本当の建設サイトには政治など無縁、むしろ迷惑千万と聞いた。 物作りの本能かもしれないが、私も造ることが好きなので、彼らの気持ちが良くわかる。せっかく作っても利用されていない道とは違うのだから。 高速道路料金が世界一高いなどについての論議は、建設とは無関係だ。国家として必要なら作るのが当然だ。建設費の財源を何に求めるか、料金をどうするかなどは政治の仕事だ。高福祉高負担で料金無しにするか、受益者負担で高料金にするかは、国民投票でもして選ばせればよい。少なくとも無能な総理大臣をめぐる政争の道具にすのはやめていただきたい。冗費削減なら国会議員の人数や歳費を減らしたり、既得権益を守るのしか興味の無い役人を減らすことから始めよ。 |
《写真屋としてのおまけ》
今回の取材は写真を写すことも目的の一部だった。そのほとんどはここに掲載したが、使わなかったカットは膨大なので、ここに一部追加しておく。
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2003 6-9月撮影《使用機器》
モノクロ=45クラウングラフィック・ミノルタオートコード・ベビーローライ・ニコンF
カラー=ペンタックスMV-1・オリンパスペンD・メオプタフレクサレット
そして後編に続く