私はコニカが大好きだ。素直な描写と落ち着いた発色が良い。機種ごとの差が少なく、安定しているのも
美点だと思う。
このカメラは完全なEEカメラ、f2.8で40mmの準広角レンズつきのスナップカメラだ。何はともあれ
ファインダーを清掃した。
コニカの標準的な構造だ。真鍮の大きなリングは感度設定用。この時代は大きなスイッチである。
距離計も標準的だ。
ビュッカーさんの掲示板でのお問い合わせ用。セレンを外して前から見たところ。リング類はここに見えている
ネジを外すと順次分解し、シャッターに達する。レンズは銀色の部分と一体で回転する前球回転式。
裏ブタを開けてレンズの元を見る。印のカニ目で裏球が外れ、その外側のカニ目リングで鏡筒全体が
外れる。
《試写》
見事に晴れたので試写に出た。
快晴の富士。色やピントは申し分ないが、周辺に流れが少しある。
車からの一瞬。暗部の描写はしっかりしている。
定番のポスト。色は渋いし流れがある。
建物にピントを合わせたが、近くにも結構ピントが来ている。
公園にて。子供の肌の色が自然だ。
通りがかりの外国の人。挨拶したら写真を写させてくれた。
まさにコニカ・ヘキサノン。文句ない色と描写だ。
この程度の明るさでもオート範囲外。ストロボ用設定で強制的に写した。手ブレはともかく被写界深度が
思ったより深い。不思議なことに、距離計はあっているはずのに幾分前ピンの傾向がある。
コニカは裏切られないと書いたことがあるが、これもそうだった。使いやすく、昼間写すには非常に便利。
シャッターが遅めで、手ぶれしやすいときは高感度フイルムで解決すればよいだろう。
こんなところです、布袋さん。いかがでしょうか。
KONICA C35EFJ
これもビュッカーさんからのいただきもの。ピッカリコニカ最終版で、Jはジュニアとの事。
1/125単速で固定焦点フラッシュとデート付のまさにファミリーカメラ。デザインは今見てもかわいい。
これは赤バージョンで、別に黒いものもある。個人的にはこの赤が好きだ。
裏蓋を開けると巻き戻しレバーが飛び出す。これは実用的で非常にフイルムの出し入れが楽。今のカメラ
にもあってよい装置だと思う。
レストアの必要がないので即試写の旅である。
《試写》
いきなりドライビングショット。ブレから見てシャッターはしっかり作動している。
周辺光量は多少不足。対象が中心なら問題ない。かえって締まって見える。
埠頭にて
結構暗いところで足元に近いところだ。発色やピントは問題なかった。
試写枚数が少ないのはモルトの劣化は大丈夫だろうとした私のミス。中央部に光線引きがあった。
直して再挑戦する予定。
MAMIYA EF2
正式名もわからないプラカメ。かつて学校生協(だと思う)で売られていたようだ。とてもチープな
感じで非常に軽い。同時にテストしたコニカEFJより軽く感じる。質感はお世辞にも良いとはいえない。
シヤッターは単速のようだ。レンズはそれでもセコール、f4で38mm、固定ではなくゾーンフォーカスで、
絞りはお天気マーク。丸い穴のあいた円盤がターレット式に廻るので、中間絞りは使えない。4-8-11といった
感じの穴である。ビハインド・ザ・レンズ・シャッターだが二群構成だ。
しかしカメラは写してみなければわからない。C35EFJと同時に試写した。
《試写》
フラッシュ併用。まあこんなものだろう。
埠頭にて
中央奥の自転車はネガで見るとしっかり解像している。周辺落ちはともかく、思ったよりしっかり
写せるものだ。
モノクロと同一カットです。>針灸さん
新幹線は画面上右へ、私は左へ走行中。
窓から出した片手でカメラを振ってノーファインダーで撮った。
うまく流し撮りになったが、まともな人は決してまねをしてはいけない。命の保証はない。
少し遠すぎるが白サギがいた。舞い上がるところを助手席の窓から激写、まともな色だと思う。
EFJと同一カット。これはしっかりしたピントと発色、申し分ない。
本当に写してみなければわかない。オークションでもまったく相手にされそうもないプラカメが
ここまで使えると、カメラの評価って何だ、と思う。高級機で苦労する人には悪いが、こんなに撮れる。