UWK01

最近大判カメラにはまっている。描写の克明さといろいろなテクニックを使えるのでおもしろい。
しかし、35oやブローニーから見ると、いくつか不満がある。それは機動性と、広角レンズだ。
元々フォーマットが大きい上に、部品が大きく、アオリのためもあってコンパクトというのはありえない。そのためもあり、広角側では使用できるレンズか少なく、自由度が低い。

そこで、不満を一挙解決のために自作することにした。マミヤプレス用のレンズの一部は、アダプターで45にも対応していたことを思い出し、その50mmをつけた専用カメラを作ることにした。



材料はありあわせの木切れ、足りない分は角材を200円買ってしまった。これはフイルムバック部兼本体ベースの穴あけ中である。



フランジバックをあわせるためと、持ちやすさから二段構造にしたが、うまく行かないので三段重ねとし、接写リングのベースを固定してみた。

この状態でいろいろ微調整してまあまあのピントになった(と思う)



大体こんな感じで完成した。ここまでの製作ではひたすら現物合わせで、ものさしはほとんど使っていない。自慢になることではないが、木製ならアバウトでできるので楽だ。



実際に使うには、こんな感じだ。ファインダーは画角100度を超えるものが無いので、キヤノンの28ミリ用を使うことにした。「あの辺が写る」で十分だから多少横を向いているが気にしていない。唯一水平のためという程度のファインダーだが、覗いて映さないと気分が出ないのと、まったく色気が無いのでつけたのである(笑い)
フイルムバックは標準ホルダーのみ対応。ピントグラスはホルダー改造品であり、マミヤプレスのレンズは一応すべて使える。もちろんどのレンズもケラレが出るが、それでも44程度には十分使えるので、トリミングを前提にすれば問題ない。軽く持ちやすいので、45ハンディという目的は果たせたと思う。

《試写》

間違ってフードをつけたためにだいぶけられてしまった。69判ではちょうど良いフードだが、45ではががく100度以上。35o換算で15ミリレンズだから、フードは使いようが無い。



見事に周辺がけられた。しかし一応写っている。ちなみにだいぶトリミングしたが、それでも余裕がある。現像がいい加減なので、画質はもっと良くなると言える。



同じ場所からデジカメをワイドにして撮った。35o相当程度の画角である。



左下にかぶりあり。フイルムホルダーの横からのようなので、これは対策するつもりだ。


ということで、あまり大成功とはいえないが、ともあれ写った。ここからピントの点検など細かい詰めをすれば使える見通しが立ったのがうれしい。(本格試写の結果はHPVの中にあり)


《ピンホールレンズ》

交換レンズはマミヤプレス用が全て使えるが、異色のものとしてピンホールを用意した。高崎さんから頂いた0.4ミリのピンホールを付けてみた。



接写リングの根元側に発泡スチロールの板を挟んで遮光紙をはり、真ん中にピンホールをつけただけだ。焦点距離は68ミリだから、45では35o換算20ミリ程度と言うことになる(横幅基準)。

2カットとって見たが、いかがだろうか。



露出約2秒。走っているはずの自動車はぼやけて影だけだ。



約3秒露出。ごく普通の写真になってしまった。どこもかしこも甘いフォーカスだが、説明しないとピンホールには見えないかもしれない。大判の威力と言うことだろう。


戻る TOP