ZEISS IKOFLEX Ta

ツァイスのイコフレックスは初期のものはとても個性的だが、このTaはごく端正な顔をしている。レンズは自社のオプトンテッサー75oで、このところテストしているローライの古いテッサーなどとどう違うのか、興味津々だ。
1952年が最初だからまだ私より少し若い。この会社のカメラらしく革張りはとてもしっかりしていてどこも機能としては痛んでいない。



塗装はあちこち剥げているのでタッチアップし、各部を磨いたらとてもきれいになった。



内部はピカピカで、これではハレーションだらけになってしまう。それも味と言いたいが、今回はオプトンテッサーの性能を知りたいので、ローライなどにある反射防止の処理を自作してみた。レジンペーパーで枠を作って、一番反射するあたりに固定し、その他の面も起毛紙で処理した。これでバルブで覗いてもほとんど反射しなくなった。



実にドイツ物らしく真面目な作りだが、シャッター位置は何とファインダーの右肩にある。これは押しにくく、かつ狭くてレリーズもほとんど使えない。セルフコッキングではないが、一度シャッターを切るとロックされて、巻き上げない限りシャッターは押せない。ところがチャージしないままシャッターを押してもロックされてしまい、解除方法が無い。また、ピントフードを開かないとシャッターは押せない。
この間抜けな仕様のおかげで、今回の試写では数枚空振りしてしまった。
しかし、ファインダー見やすいしスタイルも良いので気に入った。

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