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《台風19号襲来》
2019年10月12日-13日、台風19号は伊豆半島に上陸、そのまま関東を走り抜けて大きな災害をもたらした。
台風接近二日前、妙に澄んですっきりしている。見たことが無い細い雲が掛かり続けたのは予兆か。
10月12日も午後になった。町を偵察に出かける。コンビには変わらず、スーパーはほとんどが閉店
港へ。風はだいぶ強くなった
港の真ん中に県の船が停船、何かの監視をしているように見える
埠頭。カモメが必死に飛んでいるが風と飛ぶのがほぼ同じで、高さのみ変わるが前進していない
港公園は閉鎖されていたので防波堤に廻る。波はうねりを伴って強くなってきた。まもなくテトラを越えて堤防に届く
車が揺れる。直進を保ちにくい。まさに風の中
この後数時間で台風は目の前の海から伊豆半島に上陸、昼間なら台風の目が見えただろう。
コースは狩野川台風とそっくり、最接近時は私の町から数十キロを北へ登った
ピークの頃、近くのコンビニへ。休んでいる店もあるがここは開いていた。ご覧の通り弁当や御握り、パンなどは何も無い。
用意が悪い連中が買占めに走ったのだとか。愚かな・・
女性店員(バイトの子)まで残されていたのに唖然。こういうときは店主が開きたければ開け!
街道にも人影、車影なし、帰宅してニュースを見る。関東から東北南部が大変なことになっている
お約束の台風一過。当地にはさしたる被害なし
台風はこの正面の辺りに上陸し、北東へ走った。60年前の狩野川台風のコースだ。その時の大洪水を反省し、狩野川には放水路が
設けられている。今回は大被害を出さなかった(冠水は一部にあった)のは放水路のおかげだ。それを知らない一部マスコミは
準備が悪いなどと書いたが、勉強不足。
私の祖父は60年前には消防団員として、狩野川台風被災者の救助(遺体の発見)にあたった。帰宅した祖父は日頃の強面とは打って変り、
私と兄弟を集めて様子を話した。
「遺体の捜索にはゾンデという長く細い金属を棒を使う。泥の中に挿すと人間だと手ごたえが違うのでわかるのだ。俺たちは
幼い小学生くらいの女の子を見つけた。その子は背にランドセルを背負ったままで、その中には教科書や学用品が詰まっていた。おそらく
親が困らないようにと用意させたのだろう。その場にいた俺たちはこらえきれずに皆泣いた。家に帰れば父親たちだから。」
今まで生きてきて、台風と共に一番思い出すのはこの話だ。今回は人的には昔とは比較にならないが、財産と生活という点では
大変な被害が発生した。それでも人の犠牲が少なくなったのは大きな進歩だと思う。
《使用機材》
KONICA 現場監督ZOOM SPD自家現像
Octover 2019