KODAK STERMITE>


KODAKは世界一のフイルムメーカーであり、フイルムの歴史を作ってきたことは言うまでもない。同時に、フイルムの消費を喚起するために、多くのカメラを作ってきた。とここまではコダック35と同じ書き出しだ。しかし、以下は違う。

スターマイトは127フイルムで44判のスーパースライド用に作られたごく簡易なカメラである。



ご覧の通り、実にチープで非常識な形だ。ほとんど玩具と見られても仕方が無い。大きな反射鏡は、フラッシュバルブ専用である。
使い方はいたって簡単、巻き上げてシャッターを切るだけだ。わずかにカラートモノクロの切り替えがあり、これによって固定絞りが2段あるので、今回の試写では暗いところはカラー側を使った。これ以外の操作は無い。シャッターは簡単でBとIだけだから、写したいものに向けてシャッターを切るしかない。もちろんピントも固定である。





確かレストアしたのだが、そのまま放り出していたので記憶は定かではない。分解してシャッターの摩擦軽減をしたのみだと思う。いや、反射鏡が錆びていたので塗装したことは確かだ。



こんなシールが残っていた。Missとあるから若かったのだろう。私と同じくらいかもう少し年上と言うところ、今も元気と信じたい。

《試写》

何せ簡単なのでシャッターを切っただけだ。フイルムは迷った末アクロスを選んだ。富士山などはオーバーかと思ったが、シュテックラーのおかげでそれほどひどいネガにはならなかった。



フイルムの端はみごとにへろへろ



お約束のブレボケ+ネガの傷



郷土の大先達、増田平四郎の像





ネガはこんな感じ。結構写っている。

立派なファミリーカメラだ。この時代にはスライドで十分楽しめたとわかる。周辺落ちも少なく極めて真面目なレンズだと評価した。コダックは見かけと中身の違うカメラが多い。写真がわかっているとまたまた感じた。


MenuTop