ENSIGN Box (All Distance "Twenty")>

エンサインのボックスカメラである。オークションで安く出ていたのに誰にも入れて貰えず回転寿司だったので、可哀想なり落札した。

シャッターは動いていると思います、という説明は残念ながら間違っていた。音はするが開いていない。



基本的な構成はボックスカメラ共通のものだ。ネジが少なくカシメで組み立てられたところが多い。



前板が外れない。強引に下側にドライバーを入れ、こじって外した。



だいぶ曲がってしまったが、何とか外した。故障の原因はネジの外れで、シャッターの乗る板が固定されていなかったのだ。



レンズはすっきり単玉(2枚の貼り合わせのようだ)、ファインダーは何とメッキ製。



シャッターはIとBで、お手本どおりだ。



良く観察すると、シャッターを切った後でレバーが戻る時に少し光が漏れる。手前の遮光板のすき間からなので、黒いプラスチックで補強した。



フレームファインダーはすっきりしていて使いやすいが、視野の中に自分のシャッターを切る指が入る。レリーズが使えないので仕方ないのだが、あまりのおおらかさに腹は立たなかった。



後ろから見ると単純そのものだ。これでも絞りは二段あり、固定焦点ながらなかなか使える。

《試写》



川に釣りにきた親子。固定焦点はだいぶ後ろにある。



稲子川中流部。シャッター速度は相当遅いようだ。



遠くの景色はしっかり写る。スナップというより風景用のセッティングのように思う。
これだけしっかり周辺まで写るのは驚いた。頼りないシャッター音からこの絵は想像しにくい。

エンサインのカメラは良くできていると再々確認した。この手の単純なカメラでも手抜きはしていない。


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