WATSON B&J PRESS>


以前610さんにいただいた素材セット(ジャンクとも言う・笑)に入っていたB&Jの23サイズのプレスカメラだ。



一度バックを交換し、何かのバックが付けられていたのがお役ごめんになって、後を全部採られているらしい。黄色い印のところを補強し、同時にグラフレックス23(6×9)用のサイズに調整した。枠はネジが浮いてガタガタだったので、接着剤で強化した。



610さんに特製をお願いしたロック金具。この長穴はフライス加工でないときれいにできないからだ。これがスムーズに動かないとバックの固定が難しくなる。



一度平面にしたところにエポキシで階段状に細木を貼り付ける。固まってから削れば斜めの土台が出来上がる。



アルミ角棒を仮にあてて、位置の確認中。この後アルミ棒も接着する。





完成。ぴったりすぎて少しきつい。多少ヤスリで削って調整。根元に毛糸や遮光紙の細切りで遮光を強化した。光漏れのほとんどはここからの回り込みなので、バックをつけて逆側から確認、大体良さそうだ。



グラフレックスと同規格のはずだが、マミヤRBでは横にガタが出る。これを修整して完成とした。



左がB&J、右が23クラウングラフィック。まったく双子のように良く似ているが、細部の仕上げは明らかにグラフレックスが勝る。しかし、ライズとティルトのアオリは同等だし、カラートレンジファインダーも同一なので、写りはレンズの差しか出ない。割り切って使えばまったく同じカメラといえる。大判の構造を持つカメラの良いところだろう。



横幅はほぼ同じだがサイズはB&Jの方が少し小さい。構造や材質は等しいので、重量は変わらない。
グリップ用にベルトを固定した。ファインダーはB&Jの方が少し大きい。板を当てて位置を修整した(セットバックし少し高くした)

B&Jは少しでも広角にしたくて、マミヤプレス用の90mmF3.5のヘリコイドを外してボードに取り付けて移植した。レリーズの連動のため、オリジナルのレバー類もアセンブリーで移植したから、マミヤプレスト同様の操作性になる。ボードは4方向全て変えられるので、三脚撮影には別方向に変更できる。手持ちレリーズは右手で切ることを考えて、レバーを直接操作するようにしたから、操作感がダイレクトで手ブレしにくい。(レリーズを使うと左手になり、支える手と同一なのでぶれやすい)



本当に良く似ている。

《試写》

さしあたりマミヤの67ホルダーで一本写した。まだ固定が甘く、ぶつかるとずれて光線引きを起こしてしまった。(本命の69ホルダーでは問題ない)フイルムはプレスト。



ハレーションではなく光線曳き



これはほぼ問題なし。ピントは左手の家にした。距離計の調節もまずまずだ。



これも問題なし。大きくすると細部までしっかり解像している。このレンズは69用だから、このサイズと絞り(22)では破綻は無い。



距離計での至近距離(1.5m)ごくわずか後ピンか。体の少しの動きで変わるので、はっきりしない。



これもグラジオラスまで1.5m。風によるぶれはあるが先ず問題ないだろう。

これにてテスト完了。69で二本目を写している。レールの構造から、レトロフォーカスではないレンズだと80oくらいが限界か。ベッドダウン可能なので手に入れば試してみたい。


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