TOPCON HORSEMAN VH-R>


はるか以前に知り合いの写真屋がホースマンを使っていた。集合写真や大事なポートレートなどが主な被写体のようだった。素人には無縁の高級機と見ていたし、とても手が出るとも思わなかった。
先日、カメラのキ**ラで店長からこんなのが入ったけどどうかと見せられた。ピカピカのフルセットできれいなレンズが揃っている。下取り+アルファということで相場の1/3以下だったので即買った。



連動距離計つきの69機で、ほとんど傷も無い新品に近いものだ。これを手放した人はイオスキスDに移行したとのこと、何とももったいない話だ。



標準的なトプコール105mmの他に、フジノン135・シロナー150・ニッコール220・コンゴー400と、オプションの2倍テレコンまで付属していた。



蛇腹はテレタイプ400がかろうじて使える程度には伸びる。



バックはレボルビング仕様



後部のアオリはマミヤプレスと同様、4本の柱で一通りは使えるが、極めて使いにくい。



フロントはライズ・フォール・ティルト・シフトで、スイング以外は一応出来る。



距離計連動カムの部分。レンズ交換時の変更は確かに素早い。

《試写》

整備はまったく必要ないきれいで完璧な機体なので、プレストで一本使い心地を試してみた。ホルダーはグラフレックスの69用を使った。



のんきにパラソルを固定してイカ釣りをする人



休日の灯台。釣り人が一杯



建設中の大堤防。東海地震に備えて巨大なものを建設中。



解体中の煙突、逆光での描写を見たかった



その中心部。さすが現代レンズだ



穏かな日の波



このカットは全体の1/4程度を切り出している。

さすが現代の玉だけに、曖昧な描写は無く、逆光にもしっかりディテールが出る。
本体についてはあまり良いイメージが無い。大きさの割りに重過ぎるし、ファインダーはレンズの枠がごちゃごちゃで、とても機動的には使えない。重い上にグリップをつけたらどうにもなら無い。木製の4×5より手に来る感じは重い。
そんなわけで、本体とトプコールは売ってしまった。残ったレンズが欲しかったので後悔は無い。