YASHICA Ministar D F2.8>


このカメラはオリンパスSpなどとともに、山梨県韮崎市のMさんからレストア依頼されたものである。


1 オリンパス35SP (軍艦の凹み 他の不具合)
2 ウエルミー35(シャッター切れず 他の不具合)
3 ヤシカ ミニスターD(裏蓋が開きません何処が悪いのかが判りません シャッターも切れません

こんな依頼だった。1と3は大きな問題は無く、通常の整備でほぼ機能回復した。ただし、ミニスターは露出計が不安定だ。原因はごく簡単な電池ブタ下での断線(下記写真のとおり)だが、線が短くかつ痛んでいるのでここでの半田付けは無理。皮をはがして前板から外し、線を代える必要があるが、単体露出計であり撮影機能には影響しないので、大手術は遠慮した。革張りを痛めるには忍びないと思ったからである。





残念ながらウエルミー35は復活できなかった。全てのオイルやグリスが固着していて、下記の3枚目にあるレンズ鏡胴を外すリングが緩ます、前板も固着していて外れないので、シャッターの固着が解消できなかったからだ。他の部分がついていなければベンジンに浸してしばらく置けば良いと思うのだが、この状態では無理なので、深追いしなかった。
気長にベンジンで緩めれば直る可能性はあると思う。







完成したミニスターの外観写真を見事に忘れていたので、HIROAさん(Japan Family Camera)からお借りした。このカメラの詳細はそちらで参照願いたい。



《試写》

これはMさんが写したものをお借りしている。プリントからデジカメによる複写なのでその点を考慮に入れてごらんいただきたい。









いずれもヤシカの色だと思う。この条件でもここまでピントが来ているので、まったく問題なく使える。さすが評判の良いカメラである。リンクスシリーズなととも共通する描写を感じた。この時代のヤシカは当たり外れなく水準以上のカメラを作り出し、次の大ヒット、エレクトロ35につながって言ったと感じた。レストアのチャンスをいただけたMさんに感謝している。


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