MALCAFLEX>


マルカフレックス、これも布袋さんとのプロジェクト「二眼レフ虎の穴」で待機中のカメラである。
良くわからないカメラで、レンズは HORINOR ANASTIGMAT 1:3.5 f=7.5cm である。シリアルナンバーがNr.と書かれているのは独逸の影響が強い感じだ。シンクロターミナルも古いドイツ型だが、セルフタイマーが装備されている。




つくりはローライコードをお手本にしたオーソドックスな機種で、巻き上げは赤窓式、シャッターはTSKの B,1-1/200 と1950年代と思しき設定だ。

このところ、1ダース近い二眼レフを相手にしているが、これはどこにも問題がなかった。各部の清掃と注油だけ行った。シャッターや前板繰り出しはスムースである。皮も痛んでいない。



《試写》

いつもの通りアクロスで、手早くテスト撮影してみた。



これは画面のすぐ上に太陽がある。普通ならゴーストだらけなのだが、フードも無いのにこの写りは驚いた。



これも強烈な夕日の空だ。周辺はケラレが見られる。この時代のカメラはトリミングが前提なので、特に多機種に比べて劣るものではない。ハイライトがつぶれないのは優秀。



これは皆さんの掲載方法に似せて、アンシャープマスクを軽くかけて見た。なかなか良く出ている。ピントは道路のペイントの端あたりにしてみた。絞りはほとんど開放のf4である。



暗く沈んだ茶畑の上の柿ノ木に、夕日がそこだけ輝いていた。

実に真面目に作られていて、いわゆる四畳半のものという感じがしない。レリーズ受けを兼ねたシャッターガードなど、実用的でさえある。現代のフイルムでじっくり写せば、35oでは到底太刀打ちできない諧調と描写は魅力的だ。もちろん写しにくさも楽しみのうちという人のための話だが。


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