ZEISS IKONTA 510-16>

このカメラはシャッター故障でdaddyさんから昨年お預かりしたものだ。



「音はすれどシャッターは開かず」と言うもの。プロンタータイプに良くある故障で、羽根の開閉のみできない場合は、シャッターのチャージレバーの根元にある、カラスのくちばしのような部品のバネが外れたときに起こる。
黄色い印のところがシャッターチャージ部。



ここについている。



これがその部品。少し見えているバネはシャッター駆動用で、問題のバネははるかに細く、髪の毛の半分くらいなので、拡大しないと良く見えない。
このカメラではここが根元から折れていた。交換以外に方法は無い。

ここでストップしてしまった。ちょうど良いヘアライン並みのバネがなかったのだ。おまけに作業が非常に細かい。
と言うわけで、放り出していたのだが、daddyさんとオフ会で会うことになってしまった。直さないとちくちくやられるのは間違いない!

パパ(daddyさん)恐さで必死にバネを探し、手見当で似たようなループにしてやっとのことで組み込んだ。良かった良かった・・・



しっとりとした描写で、高級仕様のテッサーに負けないノバーである。コンディションは良い。



と言うことで、記念撮影。シャッターはバルブが利かなくなってしまったが(このバネも飛んだ)その他の秒時は何とか動いている。一本写したら即返して、後は知らないぞ・笑

《試写》

まさに試し撮り。この12枚だけはシャッター故障するなと念じつつ写した。パパのところでまた故障したら、後はこの報告を見てどうぞと逃げよう。フイルムはアクロス。



非常にコントラストが低かったのに、しっかり写っている。さすがである。



これは完全な逆光だ。それでもここまで写る。蛇腹の強みだ。



このカットから後は全て光線曳きになってしまっていた。これは3センチ程度の部分からの切り出し。それでもシャドウはつぶれずに調子がある。

不純な心で試写したので、カメラに叱られたようだ。しかし、さすがの写りに感心した。

このカメラの本当の姿はdaddyさんのページにてごらんいただきたい。


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