東郷堂 Mei Half EL

このカメラは以前に Range Finder のビュッカーさんが報告されている。オモカメと言い切るにはちょっともったいないまじめなつくりと言うことで、ジャンクセットのおまけに入っていたのを試してみた。



この辺りから見ると、立派なカメラだ。確かにレンズは固定焦点のF8で、シャッターはバルブと推定1/100秒の2速だが、アクセサリーシューやシンクロ接点も装備されて、なかなかのものだ。



カウンターはオリンパスペンそっくりの逆算式。最初に枚数をセットすれば、0まで写せるという仕組みで、壊れにくい点は良いが、セットを忘れて写すことが多い。自動リセットは金が掛かる装置だから仕方ないだろう。アクセサリーシューは正規のものより奥行きが短いが、軽いフラッシュなら問題ない。巻き戻しはノブだが、一段引き出しから使うから、意外に回しやすい。



典型的な単速シャッターとカーブしたフイルムガイド。このバネを強化すればシャッター速度は上がるが、羽根が壊れない保証はない。シヤッターはハーフまで押すと巻き止めが掛かってしまい、一齣無駄になる。しかし、二重写しの心配はなく、こういうカメラとしては良い構造だ。



下側も本格的なつくりで、使っているときにはオモカメという感じはない。軽いので手ブレに注意するのが大事だろう。

《試写》

開放で8だがシャッターはせいぜい1/100秒だから、100のフイルムで無いと無理だ。ハーフの粒状性も考えてアクロスを使った。



焦点距離の表示はないが、画角が狭い。35mm換算だと70−80mm程度である。単玉の一番良いところだけを使うべく考えたものだろう。



広い道の反対側だが、なかなか良い描写だ。実用出来るのではないかと思わせるものだった。



絞り込んだいるが、遠距離だとこんなものだ。何があるかわかる程度だが、ネガカラーならそれでもそこそこ絵になるだろう。



一番得意な数メートル程度ではなかなか良く写る。



太陽の反射で輝く壁だが、反射が少ないのかがんばっている。

☆確かに子供用を主に作られたものだろうが、ハーフでこの程度に出るのなら合格点だ。まじめに作られていて在異質が良く、今もきれいさを保っているのが好感が持てる。これに意外性を求めて、リバーサルを入れて写しまくるなど面白いかもしれない。


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