FUJI WORKRECORD 28



フジのワークレコード28はほぼ現行のカメラだ。しかし、工事現場での需要がデジタルに変わったために、一気に値崩れしているようで、オークションでも非常に安くなっている。このカメラも送料などを入れても3000円に達しない。立派な機能を持つのに悲しい事態になってきたものだ。



別にどこも壊れていない完動品だが、現場で酷使されたらしく、すさまじく汚い。傷もバリバリについている上に、ペンキが保護ガラスにまで付着していた。
まずは洗剤をつけてジャブジャブ洗った。完全だとわかっていても、水で洗うのは勇気がいる。ついでに煮しめたようなストラップも洗剤で洗って中を開けた。
防水は問題ないがほこりがついていたので清掃し、防水の強化を狙って、パッキン部にはシリコングリスを薄く塗った。もちろん開閉時には極力ゴミをつけないように注意するのは言うまでも無い。



上部はシンプルで、シャッターボタンと液晶のカウンター窓しかない。



背面にカバーされているところにファンクションボタンがある。
赤いのは電源スイッチで、順次、フラッシュモード切替・セルフタイマー・遠景固定(ピントは無限でフラッシュはつかない・強制巻き戻し)のボタンがついている。フラッシュは強力で、100のフイルムでも15メートルまで達する。また、フラッシュ禁止は電源を切らない限り有効なので、余分に光る心配は無い。これで露出補正が出来て感度設定が可能なら文句無いところだが、仕事の記録用につき、特殊な設定はできない。あくまで平均的にカメラが調整するという設定だ。



《試写》

まずはプレスト



相当の逆光だが持ちこたえている。線の太いメリハリのある画像はいかにもフジカの伝統を感じる。焦点距離は違うが、まさにフラッシュフジカだ。



足元の缶に合わせたが、近距離でも周辺までしっかりしている。さすが記録カメラだ。



光と影もそつなくこなす。



ここからラッキーのSHD100、ラッキーらしさがちゃんと出る。広角なのに周辺落ちも少なく、十分な画質だ。



こういう場合には28ミリの深度の深さが生きてくる。

ここには掲載していないが、人物も過不足なくきちんと出る。竣工式の人物撮影にも全員揃って引きの無い場所での記念撮影もちゃんとこなせるだろう。
立派にHDの伝統を継ぐカメラだと思う。信頼性と耐久性でスナップには非常に強い。よって常に車の中に転がしておくカメラに決定した。


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