NIKON TWZOOM85

TWZOOMは以前写してみている。これはこちらにある。どこが違うかと言うと、ズーム範囲が35-80から32-85とわずかに拡大された点が売りだったようだ。広角側はそれでも多少の違いを認めるが、80mmと85mmではほとんど違いがわからない。ただし、ファインダーが変更されているので覗いた感じは異なる。明らかに「見難く」なった。ファインダーがまるで顕微鏡か高倍率の望遠鏡のように目の位置がシビアなのだ。昼間だとパッと構えてもすぐには対象を見られない。これは改悪以外の何物でも無い。



ごついデザインは一眼レフと共通の質実剛健タイプ。



シンプルな上面。スイッチ類の使い勝手は向上している。



後はまさに標準的。無駄な「似非パノラマ」モードもついている。



TWZOOM同様、ズーミングに合わせてファインダーとフラッシュの画角が変化する。なかなか凝ったつくりである。



一番驚いたのがこの大きさである。35o金属コンパクトカメラと比較しても、明らかに大きい。重さもかなりある。旧型が410グラム、こいつは500グラムだから20パーセント以上増えている。もちろん、金属コンパクトはキャノネットGV17あたりでも590グラムと重いが、質感の劣るプラスチック製としては、重くなるなど論外だ。

とは言えカメラの評価は写りで決まる。

《試写》

先ずは画角の変化を見るために最短と最長を同じ場所から確かめてみた。プレストにて。





三倍近いズーム比は相当の効果がある。普通撮影には十分な範囲を押さえている。望遠側の画質がわかりにくいが、中央部は下の通りだ。



解像力は立派なもの、ニコン的カリカリでも無い。良く見るといわゆるエッジが立った感じで、メリハリを出そうとしているように思う。



広角側で近寄ってみた。なかなか良い。



空のムラはフイルムのせいである。望遠もそこそこ使える。

☆画質的にはTWZOOMと大差なく、広角側に広げたのは評価に値するが、全てにわたって大きく重くなり、使いにくいので、このカメラの存在価値に疑問を感じた。1993年に作られたカメラとしては、設計コンセプトが伝わってこないものだった。
だからと言って、このカメラが使えないというのではない。立派に写るのだが、いつも持ち歩くのにこの大きさでは、気軽な相棒にはなりにくい。


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