KYOCERA SAMURAI Z2

ビデオのように構えるユニークなハーフカメラとして話題になった、サムライシリーズのSAMURAI Z の廉価版、Z2はジャンクとして多く出回っている。ズームのハーフなので敬遠していたが、おまけについてきたので、一度は使って見ないといけないと、テスト撮影してみた。72枚を消費するのはなかなか大変だが、連射すれば良いと写してから気が付いた・笑



体積ではペンなどの二倍近いものだろう。最近のコンパクトビデオより少し大きいが、全体としては良くまとまっている。
レンズは25−75o、4.0-5.6の3倍ズームで、あまり明るくはないが400のフイルムを前提にすれば、そこそこ使える。一眼レフなのでパララックスはなく、現代のペンFというところだ。レンズ交換は出来ないが、実に凝ったカメラである。



ズームとシャッターボタンは右側に集中している(Lタイプは左)大きく指掛けがあり、ホールド性は良い。普通の手ならおそらくぴたっとして手ブレも防ぎやすいだろう。私の場合は人差し指が大きく余るので、ブレ防止はなかなか難しかった。



左側はメインスイッチ(同時にフラッシュがポップアップする)しかなく、左手の役割はホールドのみと徹底している。



コニカレコーダーなどと同様、フイルムを縦に送る形式で、基本が横位置になる工夫がされている。このスタイルだから実現したことだが、645の一眼レフと共通する、ハーフフォーマットの工夫だ。

《試写》

ラッキーのSHD100にて行ってみた。古いタイプのモノクロだから、アクロスやプレストならピントやフレア特性はもっと良くなると期待できる。



車のウインドウ越しである。オートフォーカスは少し近くを拾ったようだが、逆光で二重にフレアになりやすいところを健闘している。



極端な明暗差があるがそこそこ良い。ただし、露出はオーバー気味だった。中央部重点のTTLだと思う。



カメラが一瞬迷っていたが、強引にレリーズした。少なくとも期待よりずっと良い。

☆かつてJFCの番町氏がネガカラーでテストをし、なかなか良いと知ってはいたが、モノクロでもきちんとした画像で再認識した。ヤシカ、いや京セラのレンズは良いといえる。
あえて難点を挙げると、フラッシュ禁止などのモードがスイッチを切ると初期化されること、つまり明示的にフラッシュを禁じるスイッチがないこと手動フォーカスが出来ないので、半押しロックしか使えないことなどだが、普通のスナップ撮影ではほとんど問題はない。よく出来たメカニズムだ。故障しているものをほとんど見ないことから、信頼性も高いだろう。


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