KONICA Press 2





一般的には1954年発売のシモンブラザース・オメガ社製オメガ120を元とし、主に輸出用に作られたコニオメガプレスの国内バージョンがコニカプレスで、これはその2型ということらしい。マミヤプレス同様、マイナーチェンジのみで大きな違いは無いようだ。
たまたまオークションで数台セットで出されていて、一台ごとなら破格で手に入れられた。ファインダー内部が汚れ、ホルダーと本体のモルトが劣化しているだけで、ほとんど使われた形跡の無い美しいもの、勿論レンズやシャッターにも何の損傷も無い。



ファインダーを開くのにちょっとはまった。左右のネジだけでは外れない。張り皮を剥がしてみたりアクセサリーシューを外してみたのだが、何のことは無い、ホルダーを外した下から一本ネジがあった。



距離計は横幅一杯で基線長が長く、精度は高そうだが、ガラスの枚数が多くて汚れたら見えにくくなる構造だった。
全体の清掃・給油とモルトを交換して作業終了。



左のグリップはダイレクトにシャッターボタンを押すか、レリーズを取り付けるか選べるし、レリーズ位置の調製もある。名前以外のデザインはどの型もほとんど同一だ。



大げさだが巻上げとシャッターチャージが同時にレバー一度で操作できる。この機能は他のプスイカメラには無い。このホルダーとヘキサノンがこのカメラの魅力そのものだろう。



ただし、フイルムの入れ方は面倒だ。指標を「LOAD」にし、フイルムは巻き取り軸にスタートマークが現れるまでリールを直接廻してセットする。ここを間違うと写せる枚数が減ってしまうので注意が必要だ。普通は写し終わると空回りになり、ホルダーを外すとカウンターリセット、スタートマークを指標にセットすればそれで良いのだが、カウンターは一方通行でリセットが無いから、通り過ぎたらガチャガチャやらなければならない。慣れればどうと言うものではないが、ユーザーフレンドリーでないのは確かだ。


右手の手のひらでチャージレバーを支えると、ピント合わせが楽にできる。ホールドが良く、操作性は抜群だ。



空いているからつけましたと3箇所もアクセサリーシューがある。自作レンズで別ファインダーを使いながら、クリップオンのフラッシュを使うとしてもまだ余るが邪魔にはならないし位置が選べるのは良いことだ。

《試写》

最近、リバーサルの自家現像を開始したので、その練習も兼ねてコダックのE100VSを使ってみた。少しマゼンタ寄りなのは現像時間の加減による。



定番、田子浦港、漁港と富士山。ピントは中央の船のレーダーアンテナ




公園の池の掃除用のネット。ほぼ絞り5.6



第二東名建設現場

モノクロはプレスト・D-76にて、液を交換したのでちょっと現像オーバー



キタムラのショーウインドー



第二東名建設現場



その足元

☆ヘキサノン90o3.5とホルダーが魅力で手に入れた。どちらも予想通り、定評どおり、しっかりきちんと機能する。67フォーマットなので、画質が良いのは当然だが、距離計の正確さと使いやすさを感じる。発色やトーンに癖が無く、多くの場面で使えると思う。専用レンズの他はほとんど選び様が無いが、90o一本でほとんど不足は無い。
ホルダーは操作性がとても良いが、フイルム装填には慣れが必要である。セミオートマットは正確だが、一度間違えると入れ直しまでガチャガチャ何度も直す必要があるのは不便だ。設計が古いので仕方ないところか。
交換レンズが豊富で、ホルダーが簡単に手に入るという条件ならマミヤプレスより操作性は上だろう。ただし、アオリができないしレンズは好みがあるからトータルの優劣は言えない。


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