KONICA HEXAR



コニカの最後の時期に一世風靡した名機、ヘキサー(黒)を手に入れた。ずいぶん前から超コニカ党ののぼさんの大絶賛を聞いていたし、素晴らしい作品も拝見している。それに釣られて仲間内でブームがあったから、多くの人が持っている。製造中止からそれほど経過していないし、評判が良いので価格が高い(元々10万近い価格で売り出された高級品のせいもあるが)。よって全く縁が無かった。

オークションでコニカの所を見ていたら、作動保証無し、今は動かずというのが安く出ていた。駄目ならメンテに出す覚悟でビッドしたら、ほとんど誰もついてこないまま推移し、二諭吉未満で手元に来た。



初代の黒で、サイレントモードがついている手である。電池を入れたら問題なく作動した。まあ儲け物だろう。
テスト撮影で気に入り、しばらく使っていたら、たまにシャッターのレスポンスが悪い時がある。AFやAEは異常なく、全てのモードで動くから致命傷ではないが、使い込まれてシャッターのスイッチの節度が悪くなったようだ。電子カメラはメーカーがサポートする限り触りたくない。これから長く使いたいので、ただ今メーカー(SONY)にオーバーホールを依頼している。コストを掛けても完璧にして使いたくなるカメラだ。

そんなわけで、写真はメーカーサイトから拝借している。直ってきたら差し替えるのでご容赦願いたい。



ヘキサノン2.0、魅力の元はこのレンズだ。

《試写》

電池を入れて作動確認五分後に、孫をドライブに連れてゆくという名目でスタート(笑)
フイルムはRDPVの自家現像(SCRE-6)



AF・AEロックのPモード(プログラムAE)



最初のカットの主要部



逆光テスト。露出補正せず



RVP100Fにて。フイルムが古くて感度低下と色を補正している



これもRVP100F 少し補正

☆現代カメラらしく、きちっとしたピントだ。これは単焦点だから当然だが、諧調表現が良い。真っ黒に落ちたりしないし、ハイライトが飛ばない。さすがヘキサノンの末裔である。
操作音が評判どおり静かで、サイレントモードではいつシャッターが切れたか外ではまずわからない。シャッター音が憚られる場面では威力がある。Pモードでもリバーサルに合う露出で、35oだから、およその方向に向ければ確実に写しとめてしまう。悪用は慎むべきだが、最高の秘密兵器だろう。

いろいろほめたが気に入らない点も当然ある。電源レバーのクリック感が悪い。ボタンだけでの操作は極めてわかりにくい。AFの速度が遅い(実用にならないレベルではない)。重くは無いが少し大きい。

しかし、持ちやすく構えやすいボディーで、じっくりマニュアル撮影から、高速スナップまで幅広く対応するから、荷物の制限のある場合にはこの一台を必ず入れるだろう。それだけの魅力あるカメラだ。

なんでコニカミノルタが消えたのか、ますます悔しくあり、惜しいと痛感させられた。


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