KOWA KOMAFLEX S

このコマフレックスは、頚椎腕症候群になったと知ったプー博士から、「リハビリに使いなさい」と送られてきたものだ。手先を使うと良いというありがたい趣旨である(笑)

127フイルムのコマフレックスは、レンズシャッターで、レンズもフイルムバックも固定式だが、形式から言うとKOWA66の元になったと見る人もいる。これ一機種で127は消え、120フイルム機に変わった。



どこと無くローライのグレイベビーに似ている。大きさや重さがほぼ等しく、色が似ているからだろう。ただし、こちらは一眼レフで、レリーズするとシャッターを閉め、絞りをセット位置に絞り、ミラー(クイックリターンではない)を上げ、しかる後シャッターが切れるという複雑な動きをする。



巻上げはノブ式だが、シャッターやミラーのチャージは別途レバーで行う。慣れればそれほどでもないが、一枚写すたびに巻上げとシャッターセットだからなかなか忙しい。



左側には何も無い



ミラーはローライとほぼ同じで、ワンタッチで開く



底部もロックなどはよく似ている





レンズは65o2.8とちょっと長い

《試写》

いつもの通りアクロスだが、問題が発生した。「ピントが来ない」である。



これはちゃんと断ってきちんとピン合わせしたのに無茶苦茶のピントだ。



これも同様。どうもフイルムがトンネルから内部に落ちているようだ。フイルムを作り直し、装填や巻上げを丁寧に行ったところ、やっと上手く行った。







これで本来性能に近くなったと思う。

☆127フイルムの44では異色のレンズシャッター一眼レフ。とにかく可愛いカメラだ。巻上げとシャッター、ミラーセットを二重に行わなければならないとか、前玉回転でピントが合わせにくく、LVなので絞りなど変更しにくいとか、ころころ不必要なほど丸い背中など、欠点を数えれば様々にあるが、持っているだけでも楽しい。その一点だけでレーゾンデートルありだ。

実は、このテスト撮影の頃に故障したコマフレックスを貰ってしまった。いろいろ難しいが何とか直したいと思う。もし成功すればこちらに追加記事を出す予定。


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