昨年のハトバスツァー以来お仲間になった、Ｋ－１さんからペトリを二台頂いた。 これはその一台である。もちろん完動品だ。
ペトリは多くのコンパクトな35㎜カメラを作っている。これもその一台でなかなかユニークな機構を持っている。
レンズバレルは沈胴式なのだが、その操作は一般的なものと異なり、軍艦部手前左側のダイアルを回すと、沈胴位置から撮影位置まで前進する。 この位置はファインダー内のピクトグラムで確認できる。逆に言うと、距離を知るのはファインダーだけなので、目測をして指標で距離設定は やりにくい。それほど沈胴しても大きさに変わりなく、アイデア倒れか。
巻き上げるとスイッチが入る定点合致式のメーターで、シャッターを決めた後は絞りで操作する。これもお世辞にも使いやすいとは言えない。 小さいボディーが災いして、右目で見るとピントが、左目だと絞りが廻しにくい。
使い勝手は悪いがスタイルはすっきりしている。大きさはコニカＣ３５と似たもので、なかなかコンパクトだ。このカメラがローライ３５と 似ていると言う話があるようだが、使ったことも無い人によって無責任に伝えられていると思う。ローライ３５と似ているのは35㎜カメラだと言う点だけだ。 良くも悪くもペトリらしい個性にあふれている。ぺトリがローライのデザインをコピーしたなどという人は、目が悪いか頭が悪いか検査が必要だ・笑
《試写》
レストア・試写待ち行列が長いので、モノクロのみアリスタ・プレミアム100で行った。カラーは「つれづれ絵日記」に掲載予定。
距離や明るさにかかわらず、レベルの高い描写とコントラストである。コンパクトカメラとしてはという限定をせずとも 十分使える一台だ。操作性はともかく作りはしっかりしている。かわいい外観とともに遠景から近景まで周辺描写も含めて 十分な実力があるから、手に入れて損は無いだろう。
☆Ｋ－１さん、興味深いカメラをありがとうございます。