日本光学 NIKOMAT FT3

このカメラは市内で見つけた。いろいろなジャンクの中にひっそり紛れ込んでいた。ジャンクの理由は角をぶつけていて外観が悪いと言うものだった。



軍艦部の角が損傷しているので、先ずは軍艦部を外す。前任者がいろいろいじったようで、傷が多い。



過渡期のものなのでペラペラのフレキシブルケーブルではなく、ラグ板と配線で構成されている。それほど複雑には見えないし、ペンタプリズム周りの清掃など比較的簡単だ。



ここをぶつけていて巻上げレバーに当たるので中から叩いて修整したが、材質が厚いのと角が完全に中に入ってしまっていたので、叩いているうちに開口部が変形してきたので打ち止めにした。この変形で巻上げがスムーズでなくなり、いろいろ苦労させられた。



まあすこしはましか



典型的なニコマートだが、このタイプの最終型なのでAiになっている。全金属製のFM10と言うところだ





《試写》

ニコンのカメラのテストにはトライxを使うと言うのが私の定番だ。かつてこの組み合わせで何万カットも写したから、これ以外は考えられない。レンズはサムスルさんから頂いたAi改造されたNikkor28mmF3.5を使った。







くっきり、がっちり、きっぱり・・・まさにニッコールの描写だ。情緒より被写体を抉り出すような突き放した描写をするレンズである。それを支えるベースとして兄貴分のFら決して負けない機能と使いやすさがある。ステータスのF、実用にはニコマートと評されたのは納得できる。

サムスルさん、貴重なレンズをありがとうございました。


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