FUJICA 35 FS

 何かのついでに来ていたフジカ。目測式ゾーンフォーカス、シャッター優先EEで、シャッターは二段のタイプだ。まさに今となっても何の変哲も無い1970年代前半の典型的ファミリーカメラである。

 レンズはこのクラスのカメラには珍しく、35o2.8がついている。フジはこの頃から38o2.8のレンズを長い間ファミリーカメラからHDシリーズにまで搭載していて、35oは珍しい。その他の機能ではフラッシュマチックが特徴と言えば特徴か。











比較的きれいで、特に壊れた所は無い。

《試写》

たまたま手元にあったラッキーのSHD100にて試写した。ハイライトが滲むフイルムなので、その点は割り引いて見て欲しい。









上の二枚は明るい場面で、下の二枚は比較的暗い場面。四枚目は雲って雨が落ち始めたころ

☆絞りの値によって描写が随分変わる。開くと深度が非常に浅くなり、周辺は相当甘くなるし落ちる。絞り込むと全く別のレンズかと思うほど周辺まできっちりして、明るさも十分になる。ファミリーカメラのレンズとしてはちょっと珍しいほどだ。この特性は場面の明るさを表現するのに適している。ただし、開放やそれに近い条件では、距離計が無いのは苦しいかもしれない。記録用途には400、表現用途には100のフイルムを使い分けると面白いだろう。もちろんネガカラーなら400が適していると思う。

 カタログスペックでカメラは語れない


June 2011


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