FUJI TW-3



Ferdi氏からの「大魔王詰め合わせ」の中の一台。大魔王についてはそのうち記事にするかもしれない。今回はおまけというか 「使ってみろ」の一台だ。

 詰め合わせの箱は珍しいカメラの元箱だった(笑)

 肝心のTW-3は作動機だが、もともとか輸送中の故障か望遠側が使えない。しかし、その前に隠された電池を交換しなければ ならない。





 専用電池はリチウム電池二個を固めてあり、交換はメーカーに出す方式だ。リチウム電池が使われ始めた頃で、メーカーに出すのが 安全確実だったのだろう。蓋はネジ二本で開き、固定された電池が現れる。ちょっと容量が少ないが手持ちのCR-2で置き換えた。





 望遠側はフルミラーで光軸を切り替える方式だが、きちんと最後まで動かない。どこかリンクが引っかかっている感じなので、 イヤだけど前板を開く。



 開いてみれば原因は簡単、ファインダーの画角を変えるレンズの動きが悪く、それがフルミラーのリンクを邪魔していた。 ということで。あっさり直ってしまった。





 広角・23o、こちらに廻すと勝手にフラッシュが立ち上がる。近距離のみレバー式でピント位置を変える。



 望遠・69o、こちらは逆にフラッシュは使えないし、近距離限界4mのゾーンフォーカス





《試写

 最初はセンチュリア400のネガカラーで写したが、手抜きでモルト交換しなかったらしっかり光が漏れていた。モノクロは 対策後にプレストにて















 カラーの最後とモノクロトップはフラッシュが勝手に光った。広角では常にフラッシュが準備されていて、キャンセルスイッチは ない。望遠はフラッシュは使えない。二枚目は望遠最短で無理してみたが、ピントには入らなかった。

☆仲間が既にいろいろと報告されているので、確認した感じがする。予想通りストレートな広角は良いが、ミラーで反射させる 望遠はすっきり写らない。記録用でもこの望遠は不要で、その分軽くシンプルにすべきだったろう。タケノコズームレンズが普通 になる前、過渡期的な機種だ。

 電池がパワフルなリチウムになったのは良いが、いちいちメーカーに出さねば交換できない構造はやはりいただけない。ミラー 反射式は実用的でない。また、ゾーンフォーカスは操作しにくい。望遠の近距離が4メートルとは実用にならない。良い点を あえて上げれば広角は23oと広く、ピントもしっかりしている。ただしこれも小さく見渡しにくいファインダーのおかげで 有り難味が薄い。フラッシュの設定は良いが、キャンセルできない点は不便。プリワインディングはカウントダウンに慣れれば 悪くないが、咄嗟には写した数を間違えやすい。なかなか評価が難しいカメラだ。

☆Ferdiさん、何とも変な、いや、面白い宿題をありがとうございます。楽しみました。


July 2013

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