OLYMPUS WIDE E



 オリンパス・ワイドE、35oがワイドレンズの代表だった時代。各社から「〜〜ワイド」が出ていた。これはその中の代表格、 露出計つきズイコーだ。これもKzさんから。

 きれいなカメラだが不具合はシャッターの不調とのこと。確かに節度が悪い。ガバナーが引っかかって締まりきれない感じだ。



 典型的な構造なのであっさり開く。



 きれいなシャッターだがちょっとガバナーがスタックしているのと、羽根に油が付いていた。清掃給油であっさり直った。捻れば 簡単に前玉ユニットが外れ、シャッター羽根にアクセスできる。シャッターを開くのも容易い。整備性は良好だ。



 DズイコーW35o3.5、レンズは初期型とスペックとしては同じだ。



 セレン式の露出計つき







 巻上げはレバーに昇格。露出計は単独で、測って出た値を移し変える方式。測定角度が広いから反射光式の平均測光だ。EV の値を写す方式なので、慣れていないとどの程度の光なのか感覚的にわかりにくい。





《試写》

 イルフォードFP4+にて









 全く破綻なくきちんとしている。周辺光量落ちはない。距離の目測をきちんとすれば2枚目のような撮影でも対応する。距離と 絞りの効果がきちんと画面に反映する。広角の深い被写界深度で写すのではなく、積極に画面効果を作るタイプだ。

☆レンズのコンディションが良いからか、以前にテストした初期型よりずっと良い。コントラストが高くすっきり描写する。 しかもカリカリにはならないから被写体を選ばない。逆光で少しフレアーが乗るが問題になるほどではない。時代的にはごく普通の レベルで、カラーだと問題にならないだろう。トータルで良いレンズだ。

 ただし、使い易さと言う点ではちょっとほめにくい。理由は指標の見易さやリング類の操作性にある。広角だから仕方ない点は あるが、リング間隔が狭いのと指標が狭い上に光ってわかりにくい。スナップが主になるこの手の目測カメラとしてはいただけない。 まあそれらの使いにくさをおしても使いたくなる魅力の描写ではある。


☆魅力的です、良いレンズですね>Kzさん


November 2015


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