MAMIYAFLEX C33



 マミヤフレックスC33はCプロシリーズの完成形と言えるだろう。その後に330 330f 330s と改良型が出ているが、機能としての 本質はいずれも小変更で、本質はこれが一つの完成形と言えよう。ただし、最終形の330sなどはダイカストがプラスチックになり、 大幅に軽量化されているのでこれは別だ。

 具体的な特徴は、セルフコッキングで二重露出防止のセミオートマット、レンズ交換式、直線的フイルム搬送で平面性に優れ、 多くの付属品があり、蛇腹を併用して大きく繰り出せることにより、単体で相当の近接撮影が出来る。世界でも珍しい機能を持った 画期的な二眼レフである。

 これはいろいろなレストアを引き受けたKzさんの愛機をお借りした。きれいに使われていて直すところは無い。清掃で分解 したのはファインダーのスクリーンのみ。



 ファインダーの外側はポロプリズムなどと乗せ換えられるのでネジ一本で外れる。この手ではまだスクリーンの交換は設定 されていないので分解する。



 下がフレネルレンズで摺りガラスのスクリーンと軽く接着されているのだが、この間に汚れが入っているので接着を切り離し、 中性洗剤を入れて超音波洗浄。すっきりクリアーになった。



 このシリーズ独特のテイクとビューレンズが一体で交換される方式。しかも、上下は同じレンズで入れ替え出来る贅沢仕様。 レバー一本の交換は簡単便利で、遮光板があるので途中交換可能だから、複数のレンズを持って出かけ、現場で交換が苦にならない。

 ということで、ちょっと清掃して使い心地を試すことにした。











《試写》

 このレンズは手持ちにあるので結果は想像できる。そこで、ローライATO2.1で遊んでみた。







 画質についてはこのフイルムだから不問、ピントは言うまでも無く良い。

☆レンズ交換できる二眼レフの実用機としてほとんど世界唯一のシステム。よく考えられていて近距離パララックスの補正以外に 使いにくさや制限は無い。セルフコッキングは便利で、重さを除けば撮影の自由度は二眼レフの最高峰だ。66の豊富な諧調と ウエストレベルファインダーの組み合わせはじっくり取り組むのに向いている。落ち着いた写真を戸外で写したければベストチョイス の一台と言えよう。

 ただし、長く作られたので、シャッター周りの違いから対応できないレンズがあるので、Cシリーズ交換レンズで使えないものが あるので注意が必要だ。


☆これからも愛機であり続けますね>Kzさん


December 2015


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