ZEISS IKOFLEX T(旧)
イコフレックスT前期型、noBuさんのカメラで、整備と試写をしてみた。イコフレックスは極めて型式が多く、途中で改名されたり
しているのでわかりにくい(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%82%B3%E3%83%95%E3%83%AC%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B9)。
これはトリオター75o4.5付で、赤窓で最初の一枚を出し、以後はカウンターを見てノブで巻き上げるのだが、数が適当なところに
来るまで巻くタイプ、つまり赤窓と大差ないシステムだ。ピント合わせが大型レバーで行われ。ダルマ型の初期型から、外観や装備が
ほぼローライコード風に改良された比較的初期(1937ごろ)のものである。
ごく普通の二眼レフスタイル
三枚玉の代表の一つトリオター75o
左手側のフォーカシングレバー、勾玉カムをノブではなくレバー操作にしたタイプで、指標が見やすいから被写界深度の確認や
置きピンには好都合だ。この個体では少し重く、微妙な調整はやりにくかった
下の小さなノブがカウンターリセット用。後ろに引くと1に戻る
後ろはシンプル
ファインダーはコンデンサレンズ式で明るいが、ピントの山はあまりはっきり見えない
この時代だが三脚ネジは普通のもの。赤窓は69の1をここに合わせてスタートをするため(撮影中は69用だから使えない)。
《試写》
今回はアクロスにて
平均的な露光で撮影したが、2枚目は劇的な表現になった。富士山が全く見えないくらい空が見た目よりずっと暗くなった。
遠距離は良いが、近距離はファインダーが見難くてピントが合わせ難いのであまりすっきりしたものにはならなかった。
☆良くも悪くもトリオターの描写だ。ピントはそれ程でもないが、光と影を良く出す。このレンズはリバーサルで露光を
切り詰め、ワンポイントの光を写すのがベストだろう。万能ではないが光るところがある、使いこなしが楽しいカメラだ。
☆貴重品を試させていただきました。ありがとうございます>noBuさん
February 2016