OLYMPUS 35RC

 kazさん依頼シリーズ、オリンパス35RC



 オリンパス35シリーズの中堅、RC。EE制御と完全なマニュアル操作の両方を持つ機種で、金属系キヤノネットの対抗馬 と言える存在。きれいな個体だがシャッター不調ということで預かった。

シャッターは二枚羽根の変形バリオタイプだが、絞りはC35などとは異なり別途に独立している。これによって完全な マニュアル操作が可能で、電池が切れても問題なく写し続けられる。EEはシャッター優先タイプ。



 E ZUIKO 42mm 2.8 、きちんとした作りのちょっと珍しい焦点距離のレンズ。

 連休明けにオーナーに会い、その他のカメラとともにお返しする予定だったのだが、手をつけたのがぎりぎりのタイミングだった。 ベンジンテストで開閉するようになるので、軽く洗えば直るだろうとベンジン洗い。一先ず動くようになった。EEは動作が不安定 だが、100%マニュアルで写せる。オーナーは電子回路の専門家だからその点はなんとでもなるだろうとマニュアルでテストして 翌日にお返しすることとなった。急ぎのため途中の記録なし。

 この判断が甘かった。オーナーの元に戻った後、またシャッターが粘り、二度手間させてしまった。いつもなら完全にシャッター羽根 まで分解し、ドライ潤滑でスムーズになるまで行う。この手の二枚羽根の改良バリオ型は油に際めて弱い。二枚の羽根を固定ピンで 回転できるようにし、駆動ピンを二枚重ねて同時駆動して開閉する。油がその根元に入ると一体化してしまい、ベンジンでは解決 しない。全て分解して根元を清掃するのが必要だ。手抜きはいけない・・・













《試写》

 FP4+にて実施









 ピント、コントラストとも申し分ない。

☆ズイコー用35oにはもっと硬調な印象を持っていたが、これはしっとり感があり、良い諧調表現をしている。1/250秒固定で 絞りで調整したが、開いても問題無しだった。

 急ぎ働きは良くないと反省。古いカメラは時間をかけてきっちり整備すべきだった。



☆良いカメラです。無駄な手間をおかけしました>kazさん


MAY 2016


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