Voigtlander Bergheil 127



 Sコレクションでテストしてみたらと薦められた小さいプレートカメラ。フォクトレンダーの名器、ベルグハイルの 127のもの。現存するものはごく少ない貴重品だ。



 ドッペルアナスチグマート、75mmf6.8 二群四枚の前後対象配置で多くの収差を解消し、実用的なレンズとして 進化した20世紀初頭の高級レンズ。



 シャッターはダイヤルセットコンパーで、T,Z(B)に続いて、1.2.5.10.25.50.100.300と高性能







名刺判のプレートが基本だが、127のロールフイルムホルダー(超希少品)が付いて、およそ645で8枚撮影できる。120から 切り出すと11枚撮影が可能。

 古いし薄い材質なので蛇腹が怪しい。またロールフイルムホルダーは隙間が大きいので遮光が心配だが、この蛇腹は 修復できるものでは無いから触れない。覚悟を決めて先ずはテスト用の古いフイルムで試してみた。

《試写》

 TMY400で実施したが、ほとんどが光漏れなどで使えない。



 ほぼ全滅の中で、この一枚のみ何が写っているかわかる。縦の光漏れはフイルムホルダー周り、それに蛇腹からも 漏光がある。

 対策としてフイルムを入れた後にホルダーの全ての接続部にパーマセルテープを貼り付けた。蛇腹にはシャッター用の 遮光幕を巻き付けて徹底的に遮光して本番に臨んだ。使ったのはアクロス100。全てトリミングしている。



 無限遠ストッパーが直ぐに動いてしまう。注意はしていたがオーバーインフ



 まだ光漏れはあるが、何とかパンフォーカスできた





 光漏れを完全に止められなかったので完全な評価は出来ないが、十分実用的な性能があるとわかる。

☆完全なテストならレンズを何らかのボディーに乗せて行うべきだろう。しかし何はともあれこの状態で写せたので 納得している。貴重な本体ともどもこのまま展示されるのがこのカメラの使命か。


☆苦労しましたが面白かったです>Sさん


July 2016


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