ASAHIPENTAX SL
何時から我家にあるのか、どこから来たのか全く記憶に無い。35o一眼レフは転がっているだけでほとんど省みられない
と言うのが我家の相場。ペンタックスSLはSPの露出計省略版で、質感はSPそのもの。
これを持ち出すようになったのは、向かって左のインダスター50o3.5の整備のため。Kentax君が手に入れたのだが、
フレアーだらけで使えないということなので、様子を見ようと預かった。本来は右の55ミリ2.0が付いている。
昔の作りで、回転ヘリコイドだが前群、後群はユニットで分解できる。汚れを取るため、前群を分解する。非常に小さいので
ゴムカップに固定し、ストップリングを外す。これを手で行おうとするとツールが外れたりして事故の元。必ずしっかりと
水平を保たないと滑る。
各面の汚れは取れたが、この最前面がひどい。砂の付いた手で擦ったかというスクラッチだらけ、この状態では下の
テスト撮影の通り、見事なソフトレンズ。3.5と暗いのでちょっとでも薄暗いとファインダーではピントが見えない。
直径が15ミリ弱の豆レンズ、しかも曲面だからきれいに磨く自信は無い。K君に画像が歪む恐れがあるがどうしようかと
尋ねたら、それでもやってくれと言うので磨いた。ただし、深い傷を完全に取り去るのは無理なので、傷は残るがひどくない
程度まで磨いた。少なくともファインダーでも画像の改善を感じたから少しは改善しただろう。コーティングはほとんど
無い(おそらくノンコート)だからある程度は期待できる。
こちらはタクマー55o2.0。1.8は良く見るが、2.0は廉価版に付属したらしい。実際の違いはあるのだろうか。
《試写》
プレストで行ったが、これは磨く前の確認用
来た時よりきれいになったが、見事にボケ玉。K君の判断で磨くことにした。何せレンズが小さいので、単三の乾電池に
ゴム系ボンドで貼り付け、手持ちで勘を頼りに磨いた。右手は回転で中央だけが磨きすぎにならないようにしながら、
左手は電池を廻して平均に・・・
改善したと思うが、この先はK君が発表するだろう。
☆カメラの評価として、SLは質感が良く、露出計が無いのでファインダーがすっきりしていて撮影しやすい。S3までの
マイナーチェンジではなく、SP・SLはシャッターから改良されている。全体に洗練されてシャッターが改良され、
スタイルがすっきりしている。レンズは全て共用だから、M42なら全て使える。今も十分楽しめる機械だ。
*実は、このテスト撮影後に現像のため巻き戻そうとしたら、巻き戻しボタンが全く押せない。ダークバッグで
フイルムを取り出し、なんじゃこりゃと調べているうちに巻上げがスタックした。おそらくだが上部の巻上げ・
レリーズ部に不具合がある。分解し掛けてやめた。これはK君のレンズバックキャップとして添付してしまおう。
ちょうど良い教材だし、ということで全て○投げ・・・笑
☆貴君の健闘を祈る!>Kenatax君
Apr 2017