KONICA FT-A
機械式コニカ一眼レフ、EE(=AE)を実現した代表機種。
長い間私の一眼レフの棚に転がっていて、報告もしていなかった。ACOM-1と同時期に頂いたものなのだが、露出計を
動かす電池ボックスの不良で、直すには分解が必要と判断、そのまま忘れていた。
完全なマニュアル機能があるのだから、写すのに困る事は無い。機構的にはACOM-と等しいから、EEとしての動作は
無しでも特に問題ない。巻き戻しノブの破断などもあるので、何はともあれ使ってみようと手にした。
使ったレンズはヘキサノン50o1.8と、珍しいトキナー28o2.8。テスト前には各部清掃などを行ったが、シャッターに
問題ないので詳細は省く。将来、部品が手に入ればその時に報告しよう。
《試写》
アクロス100にて実施
52o
28o
ヘキサノンは極めてクリアー。車の窓越しでもきちんと写り、水面は強いコントラストとピントを示す。トキナーは
曇り日で絞りを開いているが、中央部はしっかりした画像で、周辺もひどく落ちたりしない。この時代の28oとしては
優秀と感じた。
☆初期のものと異なり、一般的な構造のバヨネットマウントになり、各操作は標準的で違和感が無い。EEなので
シャッターストロークが長い点はちょっと扱い難い。内部でシャッターが切れる位置は変更できるが、針押さえ式の
EEはシャッターを軽くするにはストロークでカバーしなければならないから仕方が無いことだろう。(次の
ACOM-1は改良されている)
がっしりと出来ていて、いかにも金属カメラという貫禄がある。EEを実現し、次の時代にはAF、オートワインディング
と進化する前夜の、全て機械式マニュアルカメラの典型だろう。ヘキサノンの良さでもっと見直されてしかるべきと思う。
June 2017