武藤寫眞機製作所 610Flex rb(仮称)
610さん発「若者にカメラ作りを継承させよう」第二号である。
どんなカメラかはこちらを参照されたい。
610さんの記事にある通り、実際に持ってみると軽い。大きさから言うとRBよりはるかに軽い。軽量化は見事な結果を
得ている。
コダックの620機用のアンジェニュー、すっきりした感じがする玉だ。
バックにはRB用のホルダーがついている。つまり645から68まで対応できるということ。このサイズの二眼レフは
コニオメガくらいしかない。
記事にある通り、見事に肉抜きされている。きちんとステーが残されているので不安は無い。
RB同様にレボルビンクできる。
もちろんRBのミラーなどは全て外されている。内部はシンプルそのものだ。
《試写》
プレストにて実施
二枚目でぶれているのはカラス。とっさだったのでシャッター速度を上げるのは無理だった。典型的な大風景が続いたので、
最後は最短距離に迫ってみた。堂々とした描写だ。細かく見るとアップでは中心と周辺(特に右側)の解像度が相当異なるが、
フイルムエンドでカーリングし、ピンがずれたようだ。本来は使われない距離だし、これだけ使えれば文句なし。
☆製作過程と作品を拝見して、目標とその実際が良くわかった。出来るだけビューとテイクレンズを近づけてパララックスを
減らしたり、大きさが増えたにもかかわらずマミヤCと対等の重量に収まったり、それでいてしっかり縦横変換自由を
示現したり、まさに「610無双」の作品だ。芸術ではなく、機械としての機能を真摯に追及する名職人の作品だ。
いろいろのオーダーに合わせて作るのが大変で、外装仕上げは不本意とのこと。これを使う人にはその辺を忖度(そんたく)
し、シンプルで高級感がある仕上げを望むものなり。
☆目標は見事クリアーですね>610さん
Februaru 2018