【失敗談その一 フラッシュ注意!ストロボがボン!】

あるプラスチックカメラ(あまり名誉ではないから名前はパス)が手に入った。外観はまあまあなので 作動テストに入った。EEなので電池を入れて作動を見ようと各部チェック開始、シャッターは一応動く。 あまり明るさで変化しないようなので、後で調べることにした。
ついでにストロボ(本当はエレクトリックフラッシュだが、なじみなのでストロボ)の作動チェック。 裏ブタを開け、ストロボのスイッチを入れてシャッターを切る。しっかり発光し、シンクロしている。 「これは動くな」と思ってもう一度シャッターを切ろうとした瞬間「ボン」と音がした。耳が近かったので 危うくカメラを落としそうになった。
その後はストロボもシャッターもまったく動かなくなった。ストロボ用のコンデンサが爆発したのだ。 ちょっと開けてみたが、中はどろどろで手がつけられない。惜しい機種ではないのでレストア中止にした。

教訓・ストロボのテストは注意しよう(<どうやって?)












【失敗談その二 素人修理】

「素人修理」という言い方がある。言うまでもなくけなし言葉だが、どこまでが素人なのだろうか。
「修理を仕事にしている人」と定義すると、HIROAさんやビュッカーさんのような人は素人と 言うことになる。雑誌に取材を受けて記事になるほどの達人だから、この定義はおかしい。メーカーや 修理専門業者が修理できないとしたカメラをしっかり治す人たちを素人とは到底呼べない。 ここは一つ私的な定義だが、「一定以上の知識と技術の無い人・その修理」としよう。



写真のカメラはコニカ・オートSだ。鏡筒まわりに問題があるジャンクを手に入れた。先ずフィルターが 外れないと言うことなので見ると腐食して固着している。これはCRCとゴム板で何とかした。
内側を外して見ると、内部を止めているネジが足りない。外れているのではなく、紛失している。 固着したフィルターとレンズでで守られていたのだから無くなるはずが無い。
レンズ・シャッターと分解していくと嫌な予感的中!中もあちこちいじられている形跡あり。鏡筒のガタは 後の固定リングの緩みだったが、ここが緩んでいるものは、ジャバラならともかく固定鏡筒では見たことが 無い。(落下品では見たことあり)しかもカニ目に傷があり、明らかに誰かが緩めた形跡がある。 シャッターにもいじられた形跡がある。一度バラしてうまく行かず、適当に組み付けたのだろう。

ここでレストアを中止した。外観が悪く、苦労して直すより、ましなジャンクに挑戦するほうが確実と 判断したからだ。初めてのカメラのどこが欠けているかわからないのでは手がつけられない。 このカメラが稀少品ならともかく、同程度のものはいくらでもあるので部品取りにまわす。

原因を作ったのは、今回オークションに出した人ではなく、その前の人がごまかしたのだと思う。フィルターがここまで 固着するのには相当の時間が必要だからだ。

教訓・ジャンクにはこんなこともある。早めに見切った方が時には正解だ。










【レンズの話】

レンズ談義と言うのがある。シュナイダーが良いとかいや日本の富岡は本家ドイツを上回るとかである。
否定する気は無いが、こればかりの人には?を感じる。一応良いレンズのカメラがあるのなら、撮れば良いのだ。 カメラは撮影装置、写真が目的だ。どんな高性能車も走らねばただのオブジェ、厄介物に過ぎない。
レベルに達した道具で何を、どの様に撮影するかが大事だと思う。レンズ性能はそのための一部に過ぎない。
使いやすさや信頼性なども性能の内だ。「風評」に踊らされないよう心しようと思う。
そういいながら欲しいレンズあり、煩悩ですか。















【レストアをどこまでしますか】

理論的にはレストアできないカメラは無い。全ての部品を変えれば絶対直るのだから。しかし、現実にはそう 言うことはできないので自ずから限界がある。
下の写真はミノルタハイマチック7S、外観などは良かったが、シャッターが動かない。時々動くが不安定で ばらしてみた。結果はシャッターチャージ部の磨耗とバネやリンクの外れと変形だった。
歯車は自分では無理だからここでレストア中止とした。もちろんこのまま捨てたりしない。ジャンクだが シャッターが生きているものがあるかもしれないので保管する事にした。



特別な貴重品ならこだわるが、そうでない場合、どこであきらめるかが問題だ。自分の技術が上がるまで サスペンドすることもあるし、部品取りとして活用することもある。まああんまり深く考えないことにしよう。












カメラ一台で

カメラ一台でどのくらいの部品があるのか、ジャンクのデミで試した。



ご覧のとおりだ。たかがハーフ判一台。しかも巻き上げレバーなどいくつか欠品なのにこれだけある。 シャッターなどはまだ細かいパーツをばらしていない。それでもこの点数だ。まったく精密機械なのだと つくづく思った。今はこれらの組み合わせをコンピューターが瞬時に設計してしまう。
もちろん基本は人間なんだろうが、そういうカメラが数十年前の機械式カメラ、手で設計され組み立てられた カメラに勝てないことがある。不思議・痛快だが、なんか寂しくもある。この機械を作った人たちは どこへいってしまったのかな。











ジャンクに群がる人々

写真仲間の方が横浜でジャンク市に行った。そこで見たものはカメラを片っ端から集めて「これはいくらになる」 と評定している輩だった。まったく嫌な連中だと書き込みがあった。

幸か不幸か私の地方ではこのようなジャンク市自体がないので、このような連中に会った事はないが、こいつらが オークションに出品ているのはまず間違いない。二束三文で買って、いい加減な直しで売りにだす。
カメラに対する愛情のひとかけらもない見下げた守銭奴。誰だって金は欲しいが、こういう意地汚い方法で カメラを愛し、いとおしむ人を邪魔するのは許せない。
売れるとなるとそれに群がり、恥を知らないと言うのはまさに「エコノミックアニマル」と日本人が呼ばれた ことの象徴だろう。掲示板にも「このカメラはいくら位でしょう」と書くのがいるが、大体はこんな連中だ。 世も末だと言って久しいが、本当にそう思う。






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