①取り込み
ウエブ掲載の写真はスキャナーで取り込まなければならない。この時悩むのは取り込みの細かさとファイルサイズの問題だろう。
フイルムを取り込むのか、プリントからかでだいぶ事情は異なる。３５㎜の場合にはスキャナーの能力もまた問題になる。フイルムからの場合、出来るだけ大きいdpiで取り込むのが普通だ。つまり１２００とか２４００dpiでというわけだ。
ここで言うdpiとは、ドット・パー・インチという意味だ。１インチをいくつの点であらわすかと言うことで、これが大きいほど細かくスキャンすることになる、当然画質も優れていると"考えられる"。
dpiではサイズの指示は出来ない。取り込む範囲に応じて大きさが変る。３５㎜フイルムを２４００dpi で取り込み、その部分を示してみた。
画面のごく一部(約１６分の１)だが、無圧縮ではこんな大きさでも８４キロバイト、つまりファイルの大きさがとてつもなく大きいのだ。
これをそのまま掲載するのはとても無理だ。掲載する幅を決めなければならないし、何らかの「圧縮」も必要だ。
圧縮は一般的にはjpegという形式が使われている。用途に応じてデータを圧縮するのだが、目標は１００キロバイト未満である。
中央部の拡大である。
フイルムを６００dpiで取り込み、幅を６００ピクセルにして、２０パーセント圧縮したもの(部分)はこの範囲でも５０キロバイトですむ。
これはサービスプリントL判に焼いた物を、６００dpiで取り込み、サイズを６００ピクセルにしたもの(部分)だ。jpgで２０パーセント圧縮したら、１８．２キロバイトしかない。本来の大きさにしても６０キロバイト程度だ。
ここに掲載するにあたって、明るさとコントラストの微調整以外はしていない。
掲載サイズが横幅で６００ピクセルとすると、プリントされた物を６００dpi程度で読み込み、それをフォトショップなどで「サイズの変更」により幅６００ピクセルにし、jpegにて２０パーセント程度の圧縮で６０キロバイト前後、幅が８００ピクセル程度でも１００キロバイト程度で済む。
もちろんスキャナーが高性能なら、フイルムからでもピントの良いものが得られるが、フラットベッドスキャナの場合は、極力プリントされた物からの方が良いだろう。この見本でも理解できると思うが、プリントした物の方が結果が良い。第一段に高性能なプリンターで適切に処理したプリントの方が、スキャナとソフトによる物より安定した拡大になるからだと思う。
大きいDPIで取り込んで、後から圧縮した方が良いという考え方が強いが、これは一概には言えない。なぜなら、圧縮ソフトの出来によっては、お瑣末な結果になるからである。
１００＊７４
３５０＊２４６