ハーフケースの製作2
皮で作るシリーズ、二眼レフのボトムケースだ。
二眼レフは腹で支える形になるのでストラップが必需品だ。ところが本体には掛けるところが無く、ケースについているものや、あっても専用の特殊形体で手に入りにくいし、あってもべらぼうに高い。
皮は手芸店や皮細工の店で買える。3.5−5mmのもので、3000から5000円程度だ。これで二眼レフ用なら10台は作れるし、その他の用途にもいろいろ使える。
紙で各サイドの型を作り、それにあわせて切り抜く。ただし、縫うと締まることと、ウエットフォーミングで締まることを考慮し、相当余裕を持たせる。
こんな状態になる。
内部とエッジはコバコートなどでほつれ止めする。普通の水性塗料でも可能だ。
この状態でカメラをラップし、ケースは全体に水を沁み込ませてやわらかくして外から軽く縛って一晩乾燥させる。
その後少し水分が感じる状態で外し、日陰干しする。
そのまま保革油を塗っても良いが、オイルステインで着色して保革油で磨くととてもきれいになり、クラシックカメラに良く似合う。底の足は打ち抜いた端切から作った。
《おまけ・レンズにアイパッチ》
レンズの傷(貝殻割れが内部にある)隠しに黒いボール紙でアイパッチした。結果は上々、フレアーが消えた。意外に目立たないし、フードをつければまったく判らなくなる。
《おまけ2・内面反射防止用のバッフル》
内面反射が多いカメラには使える方法だ。これも厚いボール紙で簡単に処理できる。両面テープで貼るだけだ。
ケラレについては、レンズのエッジとフイルムゲートを結ぶ線より中に入らないようにするのがコツといえばコツ、仮に多少ケラレても、内面反射よりまし。バッフルの前後は起毛紙を張ると完全になる。