露出計の修理 オリンパスペンD

ペンDは単体露出計を持っている。動かなくとも撮影に支障が無いのだが、だんだん触れが小さくなり、ついに動かなくなった針を見て、何とかしようと思い立った。



久しぶりに分解してみた。露出計はメーター部は生きている。テスターの抵抗測定で針が振れるので原因はセレンの劣化と判断した。



このペンは、以前「たかさきカメラクリニック」に入院し、シャッターの開腹手術をお願いしたものだ。
その時にこの予後支持書が張られてきた。逆ネジは承知しているつもりだったが、寄る年波でボケてきているから、忘れないようにとドクターが”ご親切”にも書いてくれたのである・笑

さて、本題に戻る。



小さい方がオリジナル、大きいのは以前にレビさんが送ってくれた新品だ。こちらにつなぐと針がはっきり振れる。ただし見たとおり大きいので、ヤスリで切って合わせることにした。



長さをカットしただけでぴったり収まったので、仮配線でテストしてみた。



明るさに応じて針が振れるようになった。単独露出計と比較してみると、偶然にもほぼ同じ数値を示す。これで感度設定で使える目処が立ったので、配線を整理して半田付けして組み立て、作業完了となった。
スポットメーターとの差は多少あるが、入射光式との差はあまりない。と言うことで先ず問題なく使えるのがうれしい。ただし、セレンは起電力が少なく、低輝度には弱いので、せっかく1.8で1/8秒(ISO100)でEV5弱まで写せるペンDなのに、2段階上のEV7までしか測れないのはちよっと残念か。まあこれは贅沢な話だろう。

簡単な作業だったが、ビュッカーさんの記事とレビさんのご好意が無ければあきらめて挑戦していなかっただろう。
あらためて、吉田兼好の「何事にも、先達はあらまほしき・・」を思い知ることとなった。私の拙い記事も、誰かのためになるのならうれしいと思う。



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