. Camera Restore

汎用フード

カメラテストならフィルターやフードなど何もつけない状態で行うが、撮影自体が目的となると話は別だ。何らかのフードが必須のレンズも明らかに存在する。一眼レフや大判など、撮影画面が見られるものは、手や引き蓋などでハレ切りができる。距離形式でも不可能ではないが、厳密な調整はできない。ケラレ覚悟で何枚か写すことになってしまうので、フードは欲しい。

レンズごとに専用があれば一番だが、収納スペース的にムダだし、古いものの専用フードはなかなか無くて、あっても驚くほど高価だ。
そこで、私は汎用のアタッチメントなどを使って、少ないものを使いまわしている。

今回は、先日テストしたロードWBでその一例を示す。



「ツバサ」というメーカーのおそらく66スプリングカメラ用フード。36ミリでいろいろなカメラに重宝している。



少し細いレンズには、内側に遮光紙の断片を貼り付けて対処する。



専用品よりかっこ良い・笑



これはロード専用に組み合わせたもの。フォクトレンダーの被せ式32-32.5oUVフィルターの枠に、古いレンズの分解で出てきた筒を取り付けた。元々レンズ用なので、テーパーになっているから見た目も機能も良い。画角ギリギリでけられないのを確認している。浅いが非常に有効だ。



真鍮のくすんだ色が以外にマッチするので、これを塗装するのはやめた。もちろん黒く塗装すればまた違った感じになる。
ちなみに、ロードのテスト報告で「哀愁が漂う」と評された巻き戻しノブは、メッキとデザインが合うものに直した。

大きいレンズ用はなかなか手に入りにくいので、完全な自作の方法を考えている。うまく行ったら追加報告する予定。

《自作2号》

予告どおり作ってみた。土台になったのはローライフレックス2.8Cである。



材料はほぼフィルター径の紙の筒とペットボトルの頭の部分。今回は味が出るように州油のペットボトルを使った。ここには一つだけだが2枚重ねにした。
紙筒に合わせておよそで切り抜いて、エポキシで二枚重ねにし、少しテーパーにした紙筒とゴム系ボンドで接着。継ぎ目はエポキシでボロ隠しと強度アップを図った。



これがほぼ原形。キリカキは二眼レフのテイクレンズとぶつかる部分で、外爪バヨネットに合うように一部に抉りを入れた。相手が紙だから加工は簡単だ。少し緩めに作って断面はエポキシで強化する。



仮付けしてみたところ。巨大だがケラレは無い。このくらいの大きさでもテイクレンズの見え方に問題は無い。気のせい程度暗くなるのだが実質的には変わらない。



塗装してバヨネットの引っ掛かりを薄いアルミ版を接着して作った。これが無いと不安定になる。位置がなかなか難しいが、ゴム系接着剤なので固まる前に修正可能だからそれほど難しい作業では無い。



巨大オリジナルフードの完成図。フィルターをする時はフリクションではめ込むことになる。全体がとても軽いので、落としても心配ない。取り付けは弱めなので強くぶつかれば落ちるから本体を損なう心配は無い。

ということで、まあ使えるものができた。普通のカメラの被せフードならもっと簡単にできるだろう。高いフードを買わなくても大丈夫・・・かな・笑



戻る