仲間のBIN組長が変なレンズで写していた。エミタールと言うポーランドの引伸ばしレンズでクレマチスを写している。なかなか面白そうなので借りて写してみた。
何の変哲もない引伸ばし用の75ミリといいたいところだが、何を考えているのかＭ42マウントである。Ｍ42でもヘリコイドは無いから、まともな人ならＭ42のベローズユニットを使うところだろう。ところがそれだと接写しか出来ない。接写は私の趣味ではないから、なんとしても無限遠を出そうと考えた。
ＴＯＭＭＹから出ている汎用のヘリコイドユニットに装着。ただし、普通はリングでブラケットに固定するのだが、それでは無限にならないので、「ヘリコイドの途中」に半固定した。ネジの周りをテープでグルグル巻きにして、最後の一周にスポンジ系の車にアクセサリーを固定するテープを巻きつけた。裏紙は剥がさずに滑り込ませると、ほぼ無限遠が出る。
この状態でフォーカシング可能、ただし平行度は怪しいので、ピントグラスを見ながら調整した。この止め方のおかげで、スイングやティルトが自由にでき、あおれるレンズになった・笑
カメラはペンタックスＭＧにＭ42アダプターつき。これだと絞り込み測光が可能なので、露出は困らない。
《試写》
ブレストでいろいろ写した。いい加減な割には光漏れも無く使えた。
港にて。近いところの描写はさすがに引伸ばしレンズ、きっちり出る。ちょっと硬い感じはするが。
これはレンズ先端から20センチくらい。レンズを一杯引き出して、ヘリコイドと併用であおりも使って合わせた。
レジャーボートを写してみた。ついでに焼きで遊んだ。1メートルくらいの距離だが、面白い仕上げになった。
引伸ばしレンズはピント調整さえ出来れば良いレンズが多い。暗い玉が多く、設計に無理が無いから意外に使えるものだ。自分のレンズなら、マミヤ6などに移植して使うだろうと思った。