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二眼レフの使い方 ローライコード(3型)

*ローライコードのフイルムの入れ方など、基本の操作を解説する。セミオートマット各機種もほぼこれを参考に作られているので、国産二眼レフの多くにも参考になるはず。



黄色のロックをずらし、赤のフックを上げるとウラブタを開けられる。(賛助出演は孫・笑)



前回の撮影終了状態。先ずはついているリールを外し、巻上げ側(黄色い印のところ)に移動する。(このリールは前回のフイルムが巻かれていたもの順送りに使うことになる)
赤い印のノブは引き出せる。フイルム装填時にはこれを引き出すことでセットできる。戻し バネだけのものと、半回転すると引き出したままロックできるものがある。



新しいフイルムをセットする。慣れない内は、ここにセットしてからフイルムのシールを剥がすと良い。



巻上げ側に空リールを入れる。横のノブは引き出せるので、巻き上げノブを廻すとリールが廻るようにする。



フイルム先端を差し込み、ノブで巻き上げて行く。



巻いてゆくとスタートマークが現れるので、この位置で止め、ウラブタを締める。



どんどん巻くとカウンターに1が出て止まる。



一枚写したら、巻き上げノブの真ん中をしっかり押すと巻上げできる。



12枚写すと巻上げがフリーになる。手ごたえが少なくなったら、もう少し巻けばフイルムを取り出せる。





撮影済みフイルムのエンドは下に折り込む(現像時に手探りで最初の部分を見つけるため)



ここがシャッター速度の表示部。横のレバーで変えられる。ただし、最高速はあまり使わないほうが良い(エキストラのバネを使うので、年寄りカメラにはきつい・その割に速度は出ない)



シャッターセットとレリーズは一つのレバーで行う。この方向に止まるまで動かすとセットされる。



こちらに動かすとシャッターが切れる。

《注意》

シャッターセットは巻き上げても行われない。自力でセットする必要がある。また、巻き上げなくても何度も切れる。ダブルイメージや空振りになりやすいので次の手順を守ると良い(慣れたら自由に使って良いが、良い癖をつけた方が失敗が少ない)

@何より巻き上げておくこと。一枚写したら直ぐに巻上げを必ず行う。
A写す前にシャッターセットする。
Bシャッターセットしたが写すのを止めた時は、引っかかって暴発するのを防ぐため、レンズキャップか手でレンズを覆い、シャッターを切ってしまう。本当に写す前に改めてシャッターセットすれば良い。
C巻いたかどうか自信が無いときは、一枚捨てる気持ちで巻き上げる。ダブリで二枚駄目にすることと比較すれば、空写しは大した無駄にはならない。

《参考》

高級タイプ、ローライフレックスになると巻き上げれば撮影できるし、フイルムを入れるだけで勝手に一枚目を設定してくれるから便利だが、そのメリット以上に重い。レンズがひどく優秀というわけでもない。
二重写しなどセルフコッキング(巻上げとシャッターセットの連動)が無いのは、ローライの廉価版、ローライコードの欠点であるが、故障しにくく、軽くて自由に扱えるという長所の元でもある。



こちらが絞りと表示部。35oより被写界深度が浅くなるので、絞りとピント位置はより大事になる。絞りを開け気味にすると主題が引き立つ。75oレンズなので、しっかり絞り込んでも近接撮影ではそれほどピントが深くならない。



黄色の印はピント合わせのダイアル。ピント位置に迷ったら、少し前ピンにすると良い。赤いのは被写界深度マークで、これを参考にピント位置や絞りを決める。大きく伸ばす前提では一段以上辛く(深度が狭い)設定すると良い。





ピントフードは手前を引き上げれば開く。ここだけでピントを合わせても良いが、近くの被写体(数メートル以内)はルーペを起し(前を押すと上がりだすので、途中から指で引き上げる)て、確実に合わせる。

☆全て擦りガラスなので明確に合わせるには前と後にピンをずらし、何度か往復させて最もピンが良さそうな位置を探る。ここで迷ったら必ず少し手前側を選ぶ(後ピンは絵にならないから)。この操作は慣れが必要。フイルムを入れないでもいろいろ練習すると良い。

☆二眼レフは左右が逆像になる。慣れないと被写体を追えない。また、画面の傾きが逆に見えるので、修整が難しい。傾きはピントグラスの水平・垂直線を利用して修整すると良い。いずれにせよ、ひたすら練習して勘を養う必要がある。

☆フイルムが入っていなくてもピント合せやシャッター操作は自由にできるので、フイルム数本分は空写しで練習すると良い。とにかくシャッターを押せば写るカメラとは対極の、超アナログカメラなので、二眼レフが使えれば大きいカメラの基礎も習得できる。大きなフイルムは予想以上の可能性があるので、一枚を大事に写すと無駄は少ない。命中率が高いともいえよう。

成功を祈る!



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