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MAMIYAPRESS SEKOR100mm の整備
沈胴セコール100o3.5、マミヤプレスの標準的レンズ。沈胴するので全距離でアオリが出来る。矢印の前枠全体を廻せば
前玉アセンブリーが外れる。この分解ではシャッターブロックをヘリコイドから分離しないほうが良い。分離すると固定が
面倒で緩めにくい。もちろん一度緩めば分離して行っても良い。
レンズ周りのカニメを廻すと、前玉が分解できる。後玉も概略同じ構造。
黄色矢印が花形リングのストッパー。半回転すると花形リングが緩められる。その前に赤矢印の絞りレバーの根元の
二本のネジを分離すること。その前にシャッターをBか最高速にしておく。組む時に合わせ位置の目安になる。絞りはどこでも
かまわない。
矢印が調速リング。外しても良いが、その前に記録して置くこと。いろいろなピンが溝と合わないと動作しなくなる。自信が
無ければこの状態で給油が安全。
このシャッターはコンパー的セットリングに刻まれたギアでシャッター羽根駆動部をチャージする。外すとこの位置がずれる
可能性がある。一度ずれると正しい位置で無い限りチャージできなくなる。スタート位置の違いによる現象だ。この位置合わせが
難しい場合がある。そっと外してマークが基本だろう。
赤で囲んだ部分がスローガバナー。上から薄めたオイルをチョンづけすると、揮発油のおかげで一気に下まで浸透する。
オイルは多すぎれば羽まで達して、開閉が困難になるから注意。
なお、この位置でもシャッターセットとレリーズが出来るが、衝撃で連係が外れて、組み方が
わかりにくくなる。どうしてもテストしたければこのまま花形リングで仮止めして行うこと。
給油はフイルムケースのキャップを利用し、ミシンオイルなど軽い油を一滴落とし、ジッポーオイルなどで満たして薄め、
コットンチップなどで行う。つけた瞬間、オイルが一気に浸透するので、多すぎるのは不可。ガバナー周りなどにチョンと
付ける程度にして様子を見るべし。
揮発成分がほぼ飛んでから逆順に組み立てる。必要ならレンズやシャッター羽根を清掃して完了。
☆軽い作業ですが、組むのは慣れないと意外に大変。リング類の正しい順番と位置を記録しながら作業しましょう
May 2016