OLYMPUS PEN D3



 ペンのレンズ固定式では上級機、Dシリーズの最後のタイプ。Sコレクションに転がっていたので、レストア遊び用に 頂いてきた。



 ここまでに清掃のために軍艦部を分解している。構造的にはDもD3もほぼ同じ (マーキュリーの下にあり)で、 露出計のみ形式が違うだけなので途中経過は省略したのだが、テスト撮影で巻き上げた途端にシャッターが切れたり、 フレアーが多いので確認のためレンズ部を分解。前玉裏側にわかりにくいが影響が出そうなカビや汚れがあり、清掃した。

 露出計はまともに動作しない。調べてみるとわずかに電流が流れるが、針がわずかしか振れない。Cds故障を疑ったが、 メーターが動かないからと判明。これは交換以外に無いが、撮影には問題は無いのでそのままとした。



 簡易型ではなく、コパル-Xが使われている。平均的な構造で清掃し給油したら巻上げの引っ掛かりなどが解消し、 きちんと使えるようになった。













《試写》

 一枚目は最初のもので、コニカ・センチュリア400、モノクロは清掃後でプレストにて



 カビと汚れにより背景にフレアーが出た







 清掃後は改善した。作動に異常なし

☆サイズはペンだが、距離を目測してゾーンで設定し、シャッター速度、絞りを露出計が示すEVから好きな組み合わせに 出来る。この画角固定で良いなら一眼レフのペンFよりはるかに使い易い。サブカメラとして持ち歩くにふさわしい 機能がある。

 画質は近距離に強く、遠距離は不得意だ。記念撮影の後ろに見える景色などの使い方がふさわしく、これだけで 大きい風景を写すなら、高性能スキャナーか精度の高い引伸しが必要だろう。また、全体にコントラストが低くハイキー になり易いので、焼くなら3号、スキャンなら輝度とコントラストの調整が必要だ。


☆小さい割にわかりやすかったです>Sさん

 


June 2017


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