Sawyer's MARK Wと Yashiac44 この二台はどちらもアメリカから私が個人輸入したもので、ほとんど同じ時期に、同じような価格で入ってきたことや、時代と使用目的などよく似ているので、並べて報告する。



どちらもほとんど問題ない状態だった。わずかに正面の皮が無い(ヤシカ)、Bが作動しない(Sawyer's)、程度で実用にはまったく問題ない。掃除と注油して点検してみた。
127フイルムでクランク巻上げという点でもよく似ているが、ヤシカはフイルムを上から下に巻き上げ、Sawyer'sは普通にしたから上と言う点と、セルフコッキングがつく。



実際に使うと、セルフコッキングは便利だが、駒間隔を減らして16枚撮ると言うのがSawyer'sでは先ず無理で、けちなことを言えば少し損だ。ダブルが出来るが失敗しやすいと言う点を除けば、複雑でないだけヤシカの方が信頼できるかもしれない。
もちろん本来の仕様はプリモJr.の完全なOEMであるSawyer'sの方が、高級品だ。ただし、写りは別の話なので試写した。

ヤシカの試写

Sawyer'sの試写(まだモノクロのみ)


ANSCO VEST POCKET No0

同じ127を使うカメラでも、こちらは本家のベストポケットの流れを汲むものだ。ベスト判と呼ばれるフォーマットで、4×6.5cmが実測値だ。横に長いフォーマットで、35o判に近い。

おまけ的に手に入れたが、蛇腹がプラネタリウム状態なので、610先輩のレシピによる「必殺蛇腹補修ジェル」で塗ってしまった。木工ボンド+墨汁+シッカロールという秘密の調合だ(笑)
その結果、蛇腹は何とか回復し、撮影できる程度になった。ただし、開閉はとても固くなった、厚みが増えて蛇腹の腰が強くなりすぎたのだ。エバレディのシャッターを掃除したが、80年は経つカメラとしては、立派に機能している。全群ヘリコイドもしゃれているが、ファインダーはないに等しく、三脚穴もなく、まさに「心眼」が必要なカメラである。ちなみにアクセサリーシューやシンクロ接点など存在しないから、オープンフラッシュと言うことになるだろう。
シヤッターは前板の後ろに潜った位置にあるから、手ぶれ防止も難しい。しかし音が静かで誰も撮影されたことがわからないという利点もある。



畳むと本当に薄い。これなら楽にポケットに入る。本物のベストポケットだ。



裏フタは取り外し式で、中にカメラ名などが書いてあるのだが、1910年にパテントをとったと記載されているのには恐れ入った。90年以上前のファミリーカメラなのだ。使いにくいなどといっては申し訳ない。

さて、試写はいろいろ楽しめた、下記のリンクから見ていただきたい。

試写へのリンク



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